エビネランエキスの育毛効果~エビネエキスは本当に効く?

エビネ蘭の成分とは?

更新日:2018年5月30日

エビネ蘭の成分ってどんなのがある?

エビネ蘭から抽出したエビネエキスには、外用薬として使う場合、どんな有効成分が含まれているのでしょうか?
それがわかれば、育毛剤に使われているエビネ蘭の成分の育毛効果もよくわかると思います。

エビネランエキスの育毛剤



エビネランの特許の一つをみてみると、

(11)【公開番号】特開平11-29489 (43)【公開日】平成11年(1999)2月2日 エビネ属植物、例えばエビネの圧搾物及び/またはアルコール抽出物には、 インジルビン、トリブタントリン、カラントサイドA及びカラントサイドBなどのインドール化合物、あるいはカランテノールなどのジヒドロフェナントレン化合物、 ヴォミフォリオール、アデノシンなども含まれている。圧搾物及び/または抽出物自体強い抗フケ菌作用を有するが、 その成分うち特にトリプタントリン、カラントサイドA、カラントサイドB、カランテノールは、単独に抗フケ菌性を示す。


その成分名に以下のような成分が含まれていることがわかります。

・インジルビン
・トリブタントリン
・カラントサイドA(インドール化合物)
・カラントサイドB(インドール化合物)
・カランテノール(ジヒドロフェナントレン化合物)
・ヴォミフォリオール
・アデノシン


それぞれの成分について、成分の構造と効能を調べてみました。

■インジルビン

インド藍の干し葉で染める染色料のようです。
インジルビンは赤色の染色で、インジゴの異性体を変形させることで生成できます。

■トリブタントリン

トリブタントリンにはフケ・かゆみを抑える働きがあります。こちらは抗フケ菌剤として特許請求がすでに公開されています。
エビネ蘭以外にも、板藍根(ばんらんこん)というインフルエンザ、ウイルス性肝炎などに対する臨床研究にされるアブラナ科の植物にもよく含まれます。

■カラントサイドA(インドール化合物)

インドールは、トリプトファンの分解産物の1つ((2-ヒドロキシインドールなど))だそうです。

"インドールはバクテリアによってアミノ酸の1種、トリプトファンの分解産物として生産される。現在では合成インドールが香水や香料に使われている。"

wikipedia:インドール
特許では、育毛面積が通常の2倍程度ことを前提に、請求項はカバーされています。

■カラントサイドB(インドール化合物)

カラントサイドAと同様にトリプトファンの分解産物として生産されるインドール化合物(2-ヒドロキシインドールなど)です。 カラントサイドAとカラントサイドBの化学式の違いは、調査ではわかりませんでしたが、 特許をみるかぎり、カラントサイドBについては、抗フケ菌効果はうたっているものの、発毛・育毛効果をうたっている成分ではありませんでした。 カラントサイドAとカラントサイドBは、発毛・育毛効果の有無の違いのようです。

■カランテノール(ジヒドロフェナントレン化合物)

カランテノールという成分名では、化学式はつかめませんでしたが、ジヒドロフェナントレン化合物の説明はwikipediaに記載されていました。 ある化学反応を触媒する酸化還元酵素のようです。

"cis-3,4-ジヒドロフェナントレン-3,4-ジオールデヒドロゲナーゼ(cis-3,4-dihydrophenanthrene-3,4-diol dehydrogenase)は、次の化学反応を触媒する酸化還元酵素である。"

Wikipedia:cis-3,4-ジヒドロフェナントレン


特許をみるかぎり、カランテノールについては、抗フケ菌効果はうたっているものの、発毛・育毛効果はないようです。

■ヴォミフォリオール

ヴォミフォリオールは、カランテノールと同様にある化学反応を触媒する酸化還元酵素のようです。

"ヴォミフォリオールデヒドロゲナーゼ(vomifoliol 4'-dehydrogenase)は、次の化学反応を触媒する酸化還元酵素である。"

ヴォミフォリオールデヒドロゲナーゼ


特許をみるかぎり、ヴォミフォリオールについては、抗フケ菌効果も発毛・育毛効果もうたっていませんが、エビネランの構成成分の一つであるようです。

■アデノシン

アデノシンはアデニンとリボースからなるヌクレオシドの一つで、エビネランの構成成分の一つであるようです。
アデノシンといえば、資生堂のバイオサイエンス研究から生まれた発毛促進効果をうたう有効成分名です。

興味深いことには、エビネランの特許請求項の中では、アデノシンについては、発毛・育毛効果も、抗フケ菌効果も、特にうたっていないようです。

エビネ蘭の利用用途


エビネ蘭自体の利用は、そもそも何に使われているものでしょうか?
「ウィキペディア:エビネ」 で利用用途を見ると、基本的には観賞用ではやった花のようです。

"鉢栽培・庭園植栽用に販売される。"
エビネ蘭の花はかわいらしく、横向きに小さく花が咲くようです。

"花は春咲きで、新芽の展葉とともに高さ30-40cmの花茎を伸長させる。2、3個の苞がある。花序の半ばより上に多数の花をつける。花はほぼ横向きに平開する。"


エビネランの花



このかわいらしい花のせいで、観賞用ブームがきたようですね。 "1970年代から80年代にかけてエビネ類の栽培が爆発的に人気が高まり投機対象にもなった、いわゆる「エビネブーム」においても、 ウイルス感染症の多発により栽培撤退者が続出したことでブームの終焉を迎えている。"

野生種保護において盗掘は大きな問題ではあったようで、採集によってほぼ絶滅状態らしく、現在は環境省のレッドリストの準絶滅危惧(NT)に指定されています。 エビネ蘭の成分レベルのでの効能は、観賞用の「エビネブーム」の10年後に注目されるようです。

エビネランエキスの利用用途


エビネランエキスの利用用途は、特許の請求項をみるかぎり、多岐に亘ります。 皮膚外用剤などの石鹸・コスメや、シャンプー、養毛剤、育毛剤などのヘアケア、健康関連食品、工業利用での特許が見受けられます。

ラン科の植物は、その効能の特殊性から研究の論文数も多いようです。 エビネランエキスの成分構成をみても、特殊な成分名が多いことがその理由の一つだと思われます。

観賞用の「エビネブーム」の10年後の1990年代から、エビネランエキスの特許公開情報が多く見受けられます。

現在商用化されたエビネランエキスが配合された育毛剤は、これらの特許や研究成果を受けて2010年くらいから使われるようになったと思われます。

エビネランエキスの成分自体は、なんら疑わしいものではなく、長年の研究の成果でうまれた商品を使えば、その効能を享受できる可能性が高いようです。

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(この記事は、2018年5月30日に更新しました) 更新日:2018/05/30